「今の税理士さん、なんとなく合わない気がする…」
「このままお願いしていて大丈夫なのかな」
そう感じたことはありませんか?
税理士を変える、というのは少し勇気のいることでしょう。
ずっとモヤモヤしていても「長いことお世話になっているし…」と、切り出すのが気まずく感じるかもしれません。
でも、税理士を変えることは、まったく悪いことではありません。
税理士との関係は「信頼」と「相性」で成り立つ
税理士との関係は、数字の話だけではなく、
お金の流れや将来のことまで共有する関係です。
税理士とのやり取りで、こんな不満が聞かれます。
- 毎年の申告はしてくれるけど、相談しづらい
- 質問しても専門用語ばかりでよくわからない
- 節税の話より「とにかく早く資料をください」と言われる
- 資料をもらっても見方がわからない
- こちらの想いをくみ取ってくれない気がする
どれも「信頼」や「相性」が合わないサインかもしれません。

「節税」のスタンス1つとっても、積極的な税理士もいれば、非常に慎重な税理士もいます。
あなたが「税務署と戦ってでも税金は払いたくない」のか、「ムリな節税は望んでいない」のか、考えが近い税理士を選びましょう。
最近は税理士も何かしらの発信をしている人が多いです。
たとえ「紹介」「近所」という理由で税理士を選ぶ場合であっても、発信を読んでどんな税理士かを知っておきましょう。
また、税理士だからといって、すべての税金に明るいわけではありません。
税理士にも得意・不得意の分野があり、
フリーランス中心に見ている人もいれば、法人専門の人、相続が中心の人もいます。
自分の仕事スタイルや価値観、何を見てもらいたいか、
これらに合う税理士と出会えうことで、経理や確定申告などがスムーズになるかもしれません。
変えるタイミングは「心がモヤモヤしたとき」
「どのタイミングで変えるのがいいですか?」とよく聞かれます。
おすすめは、決算後・確定申告後です。
しかしモヤモヤが続いているのであれば、期または年の途中であっても変えたほうがいいでしょう。
不信感を抱えたまま続けてしまうと、
ちょっとした行き違いがトラブルにつながることもあります。
税理士を変える=今の契約を終える、というだけでなく、
あなた自身が安心して経営に向き合うためのリセットになります。
変える前にやっておきたい3つのこと
税理士を変えるときには、後々の申告に支障をきたさないために、次の3つのことをやっておきましょう。
※税理士側からのお願いでもあります。
1. 前の税理士との契約を確認する
顧問契約の解除時期や手続きについて、契約書を見直しておきましょう。
「何ヶ月前に通知が必要」と書かれていることもあります。
相続税の申告などでは、途中までの作業報酬が発生する場合があります。
2. 前の税理士から資料の返却、書類の受け取りを必ずしておく
前の税理士に資料を預けっぱなし、申告書や元帳などの書類をもらうのを忘れているケースがあります。
資料返却、書類受取は必ずしておきましょう。
忘れてしまうと、新しい税理士のもとでの申告の際に、前の税理士に気まずい思いをしながら資料返却の連絡をすることになります。
3. 次の税理士に相談してから正式に切り替える
途中で引き継ぎが必要な場合もあります。
「何月までが前の税理士」「何月以降が次の税理士」ときちんと線引することで、作業や報酬のムダがなくなります。
新しい税理士と一度面談して、どこから引き継げるか確認しておくとスムーズです。
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税理士を変えることは、決して裏切りではありません。
自分のビジネスに合う人を選び直す、という自然な流れです。
あなたの話をきちんと聞いてくれて、きちんと説明してくれる人。
お金や税金の価値観が近い人。
「紹介」「近所」「報酬」という外観だけでなく、発信や実際に会ってみるなどして「相性」がいい税理士を探しましょう。

