税理士の発信は「ブログ」と「note」のどちらが向いているか。
両方利用してみましたが、私の感覚としては、税理士は「ブログ」のほうが向いていると思います。
ブログからnoteに移行してみた理由
私はもともとこのブログで発信していました。
しかし昨今、Google検索よりもAIに聞く人が増え、ブログはオワコンとも言われています。
発信は営業活動の1つ。
だったら検索流入が難しくなったブログよりも、プラットフォーム内で読んでもらえるnoteのほうがいいのではないかと思い、noteをはじめました。
「noteはブログの違いは、シンプルさと『スキ』や『フォロー』といったSNS要素があるくらい」そんなふうに考えていました。
noteにいるフリーランス向けに、確定申告の記事を中心に100記事近くは書いたと思います。
しかしブログで書く記事と同じ感覚でnoteを書いていると、徐々に「これはnoteに書くべき内容なのか?」という違和感が出てきました。
その「違和感」についてお話します。
同じ「税理士の発信」でも、ブログとnoteでは“ウケる内容”は少し違う
税理士の発信内容で代表的なものは、
- 確定申告
- 経理
- 相続税
- 融資
など、お金や数字に関する情報提供が多いです。
このような情報がほしい読み手は「確定申告 やり方」「◯◯ 経費になる?」など、答えを手に入れようと具体的なキーワードを入れて検索します。
そのため、正確な情報が期待できる税理士の「お役立ち記事」と、検索流入が見込めるブログは相性がいいです。
しかしnoteでは、単なる情報提供記事はあまり歓迎されていないように感じました。
noteを単なる「ブログのSNS機能付き簡易版」と思ったら大間違い。
ブログとは違って、noteは情報提供よりも「人となりやストーリー」といった書き手の人間臭さ、エモさがウケる媒体です。
よって、ブログと同じような情報提供記事を書いても、なかなか「スキ」はつきません。
私以外の税理士やその他士業のnoteも見てみましたが、やはり情報提供記事の「スキ」は1ケタに終わっていることが多いです。
noteの特性を活かした記事を書きたいなら、ブログとは違った工夫が必要です。
ブログとnoteの書き方の違いをChatGPTに聞いてみた
税理士の発信についてブログとnoteでどのように書き方が違うのか、ChatGPTに「はじめての確定申告」というネタでタイトルを考えてもらいました。
「はじめての確定申告」ChatGPTがつけたタイトル
・ブログ:フリーランスの確定申告、初めてでも失敗しない5ステップ
・note:初めての確定申告でドキドキした私の体験
ChatGPTいわく、同じ「はじめての確定申告」というネタであっても、
- ブログでは、確定申告の具体的な手順を5つに分け、税理士としてわかりやすく正確な情報を伝える。
- noteでは、自分が確定申告で戸惑った話をネタに、ちょっとしたコツを紹介。
noteでは、正確な情報よりも「共感」や「体験談」というストーリーが必要で、読者から「わかる~」「なるほど~」と思ってもらえることが大切なようです。
私がnoteで受けた、自分の記事への違和感がまさにこれです。情報提供だけしても、あまり受け入れられません。
税理士って、自分の感情や考えを載せた記事を書くのが苦手という人が多そうですよね。私はとても苦手です。
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ブログとnote、同じような発信媒体で何を書いても自由ですが、読み手に喜ばれる内容は全然ちがいます。
ブログは情報発信の場、読み手に情報を与えるとともに自分の知識の整理にも役立ち、しかも「スキ」などSNS的要素がないので、のびのびと書くことができます。
一方noteはファン作りの場、という位置づけかな。
noteで書くのは、税金の話にとらわれず、仕事やプライベートで感じたこと、考えたこと、何なら熱い自分語りだってかまいません。
ブログとnoteどちらもやってみた私の感覚では、税理士ならメイン発信はブログ、余裕があればnoteも書くのがちょうどいいと思います。