個人事業主として事業を続けていると、「そろそろ法人化したほうがいいのも」「でも、今の売上で会社を維持していけるだろうか」と悩むことがあるのではないでしょうか。
法人化は、税金や社会保険料だけでなく、今後の事業の方向性にも関わる大きな決断です。
今回は、法人化シミュレーションをご依頼いただいたお客さまの事例をご紹介します。
法人化して事業を育てたい。でも、今の規模で大丈夫?
今回ご依頼いただいたお客さまは、個人事業主として事業を営んでいらっしゃいます。
ご自身の事業を長期的に育てていくために、会社という「器」を作りたいという思いがある一方で、今の事業規模で法人化し、安定して運営していけるのかという不安もお持ちでした。
そこで、現状の数字を整理し、ご自身の場合はどのタイミングで法人化を検討するのがよいのか、具体的な目安を知りたいというご相談をいただきました。
法人化シミュレーションで検討したこと
シミュレーションにあたっては、事前に確定申告書や今後の事業計画などの資料をお送りいただき、現在の事業状況を把握することから始めました。
そのうえで、次の内容を検討しました。
- 個人事業主としての現状の数字の整理
- 売上や役員報酬を複数のパターンで設定
- 個人事業主を続けた場合と法人化した場合の税金・社会保険料・利益・手取りの比較
法人化した場合の負担を計算するだけでなく、どのくらい売上が伸びれば会社の運営が成り立つのか、個人にも十分なお金を残せるのかといった点も検討しました。
そして、
- 現状で法人化した場合にはどうなるのか
- どのくらい事業が成長すれば法人化を検討する目安になるのか
複数のパターンを比較しながらお伝えしました。
数字で比較したことで、これからの方向性が明確に
シミュレーションの結果、お客さまの中で漠然としていた法人化への不安が整理され、今後の方向性も明確になったとのことです。
お客さまからは、次のようなメッセージをいただきました。
- 今すぐ法人化するのではなく、まずは今の事業をしっかり育てていく
- 売上◯◯万円という、法人化を検討する一つの目安が見えた
また、事前に送付した資料を細かく確認し、複数のパターンでシミュレーションを準備したことについても、ありがたいとのお言葉をいただきました。
今回のシミュレーションでは、すぐに法人化することを目指すのではなく、まずは現在の事業をしっかり育てていくという方向性が見えてきました。
売上◯◯万円という目安も、今後の事業計画を考えるうえでの具体的な判断材料になったようです。
法人化するかどうかは、税金だけでは決められない
法人化を検討するときは、個人事業主と法人の税金や社会保険料の負担を比較することが多いと思います。
それらは重要な判断材料の1つではありますが、税金や社会保険料が安くなるかどうかだけで、法人化を決めるのはおすすめしません。
会社を設立すれば、設立費用や税理士報酬などの維持コストがかかります。また、売上や利益の状況によっては、法人化したことで資金繰りが厳しくなる可能性もあります。
大切なのは、ご自身の事業の現状と今後の計画を踏まえ、法人化した場合にどのような変化があるのかを具体的に把握しておくことです。
法人化すること自体が目的なのではなく、事業を長期的に育てていくために、どのような選択が適しているのかを考えることが重要だと私は考えています。
数字を整理し、これからの判断につなげる
法人化するかどうかは、事業のこれからを左右する大きな決断です。
その判断に必要な数字を整理し、これから進む方向を考えるお手伝いができること。それが、税理士の仕事の醍醐味だと感じています。
私は、お客さまが何を知りたいのかを丁寧に確認し、数字をなるべくシンプルに整理してお伝えすることを心がけています。
シミュレーションを通じて、漠然とした不安が具体的な判断材料に変わり、次に何をすればよいのかが見えてくる。そのようなお手伝いができればと考えています。
法人化のタイミングでお悩みの方へ
- 法人化したほうがよいのか、個人事業主を続けたほうがよいのかわからない
- 今の売上や利益で会社を維持できるのか不安
- 法人化するなら、どのくらいの売上を目指せばよいのか知りたい
- 税金や社会保険料だけでなく、手取りや事業に残るお金も比較したい
このようなお悩みがある方は、ご自身の数字を整理してみることをおすすめします。
一般的な目安だけでは、ご自身の場合にどうなるのかまではわかりません。現在の事業状況や今後の計画によって、適した選択は変わります。
法人化するかどうかを決める前に、まずは数字を整理し、今後の方向性を考えてみませんか。
法人化のタイミングや、個人事業主を続けた場合との比較について相談したい方は、スポット相談をご利用ください。

