税理士の「月次顧問料」とは何か?顧問契約の際に確認すべき4つのポイント

税理士と契約する場合、代表的なのは「月次顧問」という形で契約し、毎月顧問料を払うケースです。

しかし中には「月次顧問」に含まれるサービスがあいまいで、「毎月顧問料払っているけど、何もしてくれない」と不満を持っている経営者さんも多いのではないでしょうか?

契約の際には、「月次顧問」の内容を必ず確認しましょう。
確認すべきポイントをお伝えします。

目次

「毎月顧問料払ってるのに何もやってくれない」という不満

税理士との月次顧問料に含まれるサービス内容は、

  • 毎月の会計入力
  • 毎月試算表(会計ソフトからプリントアウトした利益の状況などがわかる書類)を送る
  • 日々の質問対応

の3つで決算料は別途支払い、ということが多いです。

しかし、「じゃあいつまでに入力してくれるの?」「質問の回答はいつごろ来るの?」など、期限や内容があいまいなことも珍しくありません。

実際、忙しいという理由で、毎月の会計入力とその報告は後回しにされることがしばしば。
せっかく毎月資料を税理士に送っているのに、「3ヶ月後にまとめて報告」ということもよくあります。

報告書としての試算表にも、特にコメントはなし。
そもそも試算表の見方を説明していないことも多く、送られてきても業績や資金繰りがいいのか悪いのかさっぱりわからない。

質問の電話をしても、折り返しが1週間後ということだってあります。

こうなるとお客さまサイドでは「何のために毎月顧問料を払っているのか」と、不満が募ります。

私が知っている一番ひどいケースは、税理士に毎月資料を送っているにもかかわらず、法人税等の納期限2週間前に「今年は利益がたくさん出ているから、納税500万円を今月末までに納めて」と連絡があったというもの。

毎月きちんと会計入力をしていれば、納期限の数ヶ月前には今年の納税額が多いと予測できます。
そのことを前もって説明していれば、お客さんも慌てずに済んだ話です。

税理士は仕事が早く、回答も的確な人が多いです。
しかし上記の様な対応が取られることも、決して少なくありません。

※上記の話は、私が会計事務所に勤めていたころに見た内容です。恥ずかしながら、そのころは私も慣習にどっぷり浸かっていました。

顧問契約の際にチェックすべきポイント

「顧問税理士が何もやってくれない」と不満を持たないために、顧問契約の際には必ずサービス内容を確認しましょう。

私が考えるチェックポイントは次の4つです。

  1. 会計入力は、資料を送ってからどのくらいで終わるのか。
  2. 連絡した場合、折り返しまでにどのくらい時間がかかるか。
  3. 毎月の報告書はどのような形(試算表か、エクセルなどで見やすくしてくれるのか)で来るのか
  4. 決算を迎える前に、納税予測や節税対策をしてくれるのか。

中には「顧問税理士はいるけど質問できない」ということも聞きます。

顧問契約の内容は、本来税理士側から説明すべきことですが、もし説明がなければ必ず確認しましょう。

そもそも顧問契約がいらないケースも多い

税理士に依頼するときは必ず顧問契約が必要かというと、そんなことはありません。

例えば、

  • 日々の経理は自分でできるから、決算・申告だけお願いしたい。
  • 頻繁に質問することはない。
  • 顧問料を払うほど大きなビジネスはしていない。

こんなときは、顧問契約ではなく「決算のみ」「単発で相談」など、必要なときのみ依頼すればよろしいと思います。

私も単発のご相談を受けておりますので、よろしければぜひご活用ください。

***

せっかくの顧問契約を活かしきれていないのは、非常にもったいないです。

今の税理士にご不満があれば、まずは現在の顧問契約について改めて内容を確認してみましょう。

もしそれでも不満が解消しないときは、新しい税理士を探すことをおすすめします。

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この記事を書いた人

相続税申告、フリーランスや小規模な会社のサポート、執筆などの活動をしています。福島県会津生まれ東京育ち。登山(初心者)、ネコ、水曜どうでしょうが好きです。

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