営業時間:9時~18時【土日祝休み】

相続税・贈与税・所得税など個人の税金を得意とする

平成30年から変わる配偶者控除と配偶者特別控除

 
この記事を書いている人 - WRITER -
本間会津子
福島県会津生まれ、東京都練馬区育ちの税理士 本間会津子です。 同じことを何度聞いていただいても大丈夫、笑顔でお答えします。          ★お願い★ 当ブログはわかりやすくお伝えすることを目指しております。実際は細かい要件等がございます。最終判断は専門家にご相談ください。
詳しいプロフィールはこちら

平成30年から配偶者の所得が一定額未満の場合に適用される「配偶者控除」「配偶者特別控除」が変わります。

これらは専業主婦のいる家庭などではメリットの大きい制度です。

しかし配偶者控除や配偶者特別控除の適用を受けるためには配偶者の所得に制限があるため、女性の社会進出を阻害しているとの声から見直しがされました。

※ 「配偶者控除」「配偶者特別控除」は、夫が「妻」を配偶者控除の対象にすることはもちろん、妻が「夫」を配偶者控除の対象にすることもできます。ここでは夫が「妻」を配偶者控除の対象とし、妻の収入はパート収入(給与収入)のみであることを前提に説明いたします。

配偶者控除

【現行】

平成29年までの配偶者控除は、妻の給与収入が年間103万円以下の場合、夫の所得税を計算する際、配偶者控除として夫の所得から38万円(妻が70歳以上の場合は48万円)を差し引くことができます。

仮に夫の所得税の税率が10%の場合、38万円×10%=38,000円が所得税から引かれることになります。

配偶者控除の対象となる配偶者とは、その年12月31日の現況で、次の4つの要件にすべて当てはまる人です。

① 民法の規定による配偶者であること(内縁関係の人は該当しません。)

② 夫と生計を一にしていること。

③ 年間の合計所得金額が38万円以下であること。
給与のみの場合は給与収入が103万円以下

④ 青色申告者の事業専従者としてその年を通じて一度も給与の支払を受けていないことまたは白色申告者の事業専従者でないこと。

→ ④はざっくり説明すると、夫が個人事業主であり、妻が夫から給与をもらっている場合は配偶者控除の対象となりません、という意味です。

合計所得金額とは?についてはこちらのページへ。

【平成30年以降】

平成29年までは配偶者控除の適用を受けるのに夫の収入がいくらか、ということは関係ありませんでしたが、平成30年からは夫の合計所得金額が900万円(給与収入に換算すると1,120万円)を超えると控除を受けることができる金額が徐々に減少し、1,000万円(給与収入に換算すると1,220万円)を超えると控除額はゼロになります。

夫の合計所得金額 控除額
70歳未満の妻 70歳以上の妻
 900万円以下(給与収入1,120万円)  38万円  48万円
 900万円超 950万円以下(給与収入1,170万円)  26万円  32万円
 950万円超 1,000万円以下(給与収入1,220万円)  13万円  16万円
 1,000万円超   適用なし

 

配偶者控除の適用を受けるための妻の給与収入は、年間103万円以下であることにつき変更ありません。

 

配偶者特別控除

【現行】

妻の給与収入が年間103万円を超えると配偶者控除の対象から外れてしまいますが、妻の所得金額に応じて一定の金額を夫の所得から差し引くことができます。これを配偶者特別控除といいます。

配偶者特別控除の適用を受けるためには、次の要件があります。

① 夫のその年における合計所得金額が1,000万円(給与収入に換算すると1,220万円)以下であること。

② 妻が次の5つの要件すべてに当てはまること。

  • 民法の規定による配偶者であること(内縁関係の人は該当しません)。
  • 夫と生計を一にしていること。
  • その年に青色申告者の事業専従者としての給与の支払いを受けていないことまたは白色申告者の事業専従者でないこと。
  • 他の人の扶養親族となっていないこと。
  • 妻の年間の合計所得金額が38万円(給与収入103万円)超 76万円(給与収入141万円)未満であること。

妻の給与収入が年間103万円を超えると配偶者特別控除の適用を受けることができます。

妻の所得が増えると控除額が徐々に減少し、給与収入が年間141万円以上になると控除額はゼロになります。

 

【平成30年以降】

変更点

① 妻の合計所得金額が「38万円超 76万円未満」であったのが、「38万円超 123万円(給与収入に換算すると約201万円)以下」に拡大されました。

② 配偶者控除と同様、夫の合計所得金額が900万円(給与収入に換算すると1,120万円)を超えると控除額が徐々に減少するようになりました。

配偶者特別控除の現行と平成30年以降との比較(夫婦ともに給与所得のみである場合)

妻の給与収入(目安) 現行の控除額 平成30年分以降の控除額
夫の給与収入
1,120万円以下 1,170万円以下 1,220万円以下
103万円超 105万円未満 38万円 38万円 26万円 13万円
105万円以上 110万円未満 36万円
110万円以上 115万円未満 31万円
115万円以上 120万円未満 26万円
120万円以上 125万円未満 21万円
125万円以上 130万円未満 16万円
130万円以上 135万円未満 11万円
135万円以上 140万円未満 6万円
140万円以上 141万円未満 3万円
141万円以上 150万円以下 適用なし
151万円超 155万円以下 36万円 24万円 12万円
155万円超 160万円以下 31万円 21万円 11万円
160万円超 167万円以下 26万円 18万円 9万円
167万円超 175万円以下 21万円 14万円 7万円
175万円超 183万円以下 16万円 11万円 6万円
183万円超 190万円以下 11万円 8万円 4万円
190万円超 197万円以下 6万円 4万円 2万円
197万円超 201万円以下 3万円 2万円 1万円
201万円超 適用なし

 

上記の表の平成30年以降の「夫の給与収入1,120万円」の欄をご覧ください。

配偶者特別控除が38万円となる妻の給与収入の範囲が現行は「103万円超 105万円未満」であったのが、平成30年以降は「103万円超 150万円以下」となっています。

つまり、配偶者控除が適用できる妻の給与収入は103万円以下で変わりませんが、配偶者特別控除38万円が適用できる妻の給与収入が150万円以下に拡大された、ということになります

 

配偶者特別控除の年収上限引き上げにより妻が103万円を超えて働いたらどうなる?

① 100万円の壁

給与収入100万円超で妻に住民税が課税されます。
(自治体により金額は若干異なります。)

② 103万円の壁

・給与収入103万円超で妻に所得税が課税されます。

・夫の勤務先で配偶者手当がある場合、支給要件として妻の収入を103万円以下としているケースが多く、配偶者手当が支給されなくなる可能性があります。

③ 106万円の壁

501人以上の従業員がいる企業で週20時間以上働くなどの要件を満たす場合、給与収入106万円以上で自分の勤務先で社会保険に加入することになるため、お給料から社会保険料が天引きされることになります。

④ 130万円の壁

給与収入130万円を超えて働くと、夫がサラリーマンの場合、妻は社会保険上の扶養から外れ、妻が自分で健康保険+年金の保険料を負担しなければなりません。

⑤ 150万円の壁

給与収入150万円を超えて働くと配偶者特別控除の金額が38万円を切ることになります。給与収入201万円を超えて働くと、配偶者特別控除の適用はなくなります。

サービスメニュー
 icon-chevron-circle-right  相続税・贈与税の申告
 icon-chevron-circle-right  相続税の試算・相続税対策
 icon-chevron-circle-right  個人事業主の税金の申告
 icon-chevron-circle-right  法人の税金の申告
 icon-chevron-circle-right  単発のコンサルティング
 

 

 
 
 
この記事を書いている人 - WRITER -
本間会津子
福島県会津生まれ、東京都練馬区育ちの税理士 本間会津子です。 同じことを何度聞いていただいても大丈夫、笑顔でお答えします。          ★お願い★ 当ブログはわかりやすくお伝えすることを目指しております。実際は細かい要件等がございます。最終判断は専門家にご相談ください。
詳しいプロフィールはこちら

Copyright© 麹町の本間会津子税理士事務所 , 2017 All Rights Reserved.