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生命保険はなぜ相続対策と相性がいいのか?を解説します

 
相続と生命保険
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本間会津子
福島県会津生まれ、東京都練馬区育ちの税理士 本間会津子です。 同じことを何度聞いていただいても大丈夫、笑顔でお答えします。          ★お願い★ 当ブログはわかりやすくお伝えすることを目指しております。実際は細かい要件等がございます。最終判断は専門家にご相談ください。
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「生命保険」と聞くと、何だかムリヤリ加入させられそうで、いいイメージがない方も多いのではないでしょうか?

しかし、相続対策・相続税対策として生命保険はとても有効です。

相続対策は「分割」「納税(資金)」「節税」がセオリーですが、生命保険はいずれにも活用できます。

そんな生命保険のメリットをお伝えします。

いざ、というときに一定額を受け取ることができる

「貯蓄は三角、保険は四角」という言葉をご存知でしょうか?

貯蓄は少しずつ積み立てていくため右肩上がりの三角形を描くのに対し、保険は入れば一定額を受け取れるため四角形を描く、というものです。

すなわち、貯蓄は死亡した時に貯まっているお金しか手元にありませんが、保険は1回の保険料しか払っていなくても死亡保険金が満額もらえるのです。

特に働き手に急な不幸があった場合、残された家族にとっての生活保障となります。

また、保険金は預金と違って凍結されることがないため、手続きをすればすぐにお金を受け取れる、というメリットもあります。

貯蓄と保険の図

生命保険金の非課税枠がある

死亡保険金をもらうと、いくらまでだか相続税かからないんでしょ?

相続で生命保険金をもらうと、500万円×法定相続人の数の非課税枠があります。

 

法定相続人の数についてはこちらの記事をご覧ください↓

 

例えば5,000万円の生命保険金を受け取り、法定相続人が3人の場合、

5,000万円-500万円×3人=3,500万円

が、相続税が課される対象になります。

 

同じ金額を現金で持っているよりも、保険金でもらった方が非課税枠が使えるため相続税が安くなります。

 

※ 保険料を支払った人、被保険者、保険金受取人が誰かにより、保険金受取人にかかる税金の種類が「相続税」「所得税」「贈与税」のいずれかになります。相続税以外の場合は500万円×法定相続人の非課税枠はなく、税金の計算のしかたが異なります。

詳しくはこちらの記事をご覧ください↓

 

 

契約1件ごとに非課税枠があるの?それとも総額に対して?

例えば、

A保険契約の保険金:1,000万円

B保険契約の保険金:1,500万円

C保険契約の保険金:2,500万円

合計5,000万円の生命保険金を受け取り、法定相続人が3人だったとします。

 

この場合の非課税枠は、次のどちらでしょうか?

① A保険金、B保険金、C保険金それぞれに対して1,500万円までの非課税枠がある

② 合計5,000万円の保険金に対して1,500万円までの非課税枠がある

 

答えは

もらった保険金の総額に対して非課税枠があります。

 

非課税枠はひとりひとりに対してあるの?それとも総額に対して?

例えば、

Aさんが受け取った生命保険金:1,000万円

Bさんが受け取った生命保険金:1,500万円

Cさんが受け取った生命保険金:2,500万円

合計5,000万円の生命保険金を受け取り、法定相続人が3人(Aさん、Bさん、Cさん)だったとします。

 

この場合の非課税枠は、次のどちらでしょうか?

① Aさん、Bさん、Cさんが受け取った保険金に対し、それぞれに500万円の非課税枠がある

② 合計5,000万円の保険金に対して1,500万円までの非課税枠がある

 

答えは

もらった保険金の総額に対して非課税枠があります。

 

それぞれの非課税枠は受け取った保険金の金額で按分するため、

Aさん:1,500万円×(1,000万円/5,000万円)=300万円

Bさん:1,500万円×(1,500万円/5,000万円)=450万円

Cさん:1,500万円×(2,500万円/5,000万円)=750万円

になります。

 

保険金の受取人が相続人以外や相続放棄をした人の場合、非課税枠は使えるの?

保険金の受取人が相続人以外相続放棄をした人の場合、非課税枠は使えません。

これらの人がもらった保険金については、受取金額の全額に対して相続税が課されます。

 

死亡保険金と一緒に受け取った入院給付金などにも非課税枠は使えるの?

死亡保険金と一緒に、亡くなった人がまだ請求していなかった入院給付金や医療保険などを受け取ることがあります。

これらは死亡保険金ではなく、亡くなった人が受け取るはずだった「未収金」という財産になり、非課税枠はありません。

 

納税資金の確保

相続税は現金で一括納付が原則

相続税の納付は、亡くなった日から10ヶ月以内に現金で一括納付することが原則になります。

 

 

10ヶ月以内に現金で一括納付

 

 

これってかなり大変なことです。

例えば、土地をたくさんお持ちの地主さんの場合、相続税は高くなることが多いです。

しかし、相続税を賄えるほどの現金がないケースがよくあります。

そんな時に生命保険に入っていれば、死亡保険金がおりるため、その保険金を元手に相続税を払うことができるのです。

 

死亡保険金はいくら必要か

でもさー死亡保険金っていったいいくらにしたらいいの?

まずは相続税がどのくらいかかりそうか試算してみましょう。

そしてお手持ちの財産(特に現預金や株式など、すぐにお金にできるもの)でその相続税を賄うことができるか確認します。

賄うことができなければ、その分は保険でカバーできるようにします。

 

相続人となる人のうち、誰が相続税を払えそうにないか、受取人の指定をお間違いのないようにしましょう。

保険金を受け取ったのが奥さんで、子どもが払えない分の相続税を代わりに払ってあげると子どもに贈与税がかかってしまいます。

 

残したい人に残すことができる(遺留分の対象外)

保険金であれば、誰を受取人にするか指定することができます。

そして保険金は、受け取った「相続人の固有の財産」になります。

相続人の固有の財産とは、相続人の間で遺産の分け前を決める遺産分割協議のテーブルに上がらない、ということです。

遺産分割協議のテーブルに上がらないため、遺留分の減殺請求の対象になりません。

遺留分減殺請求とは?
相続人が最低限相続することができる権利。

遺留分は、法定相続分の半分。

遺言書により取り分が遺留分以下になった相続人は、「遺留分の減殺請求」という手続きをして、多くもらった人に対して遺留分に達する金額までを取り戻すことができる。

 

遺留分や法定相続分の詳しいことはこちらの記事をご覧ください↓

 

では、「保険金は遺留分の対象にならない」とはどういうことかというと・・・

前提
母親が死亡 相続人は子ども2人

母親が持っている財産1億円

母親は面倒を見てくれる長女に対し、全財産を長女に残す旨の遺言書を作成

 

母親の相続財産が1億円の場合

母親の相続財産が1億円の場合、長男は長女に遺留分として、長男の法定相続分1/2の半分の1/4、つまり2,500万円を自分によこすよう請求することができます。

生命保険を使った遺留分

 

母親の相続財産1億円のうち、5,000万円は長女受取人の保険金である場合

相続財産1億円のうち5,000万円を保険金として長女に残した場合、相続人の間で分けなければならない相続財産は、保険金を除いた5,000万円になります。

したがって、長男が長女に遺留分として請求できる金額は、長男の法定相続分1/2の半分の1/4である1,250万円に減ります。

生命保険による遺留分

このようにあげたい人に死亡保険金として残せば、遺留分が減るため、母親の意思をより強く反映することができます。

言ってみれば、「お金に色を付けることができる」ということです。

 

ただし、「じゃあ、1億円全額長女受取人の保険にしましょう」といったように、あまりやり過ぎたものは認められないとの最高裁判決がありますので注意が必要です。

 

まとめ

生命保険のメリットは、次の通りです。

  • 万が一の備えになる
  • 相続税の非課税枠がある
  • 相続税の納税資金に充てることができる
  • 自分が財産を残したい人に残すことができる

 

保険に入るには年齢と健康状態が問われます。早めに検討しましょう。

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