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「現代の」相続の在り方について考えてみる

 
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本間会津子
福島県会津生まれ、東京都練馬区育ちの税理士 本間会津子です。 同じことを何度聞いていただいても大丈夫、笑顔でお答えします。          ★お願い★ 当ブログはわかりやすくお伝えすることを目指しております。実際は細かい要件等がございます。最終判断は専門家にご相談ください。
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ここ数十年で、日本人の寿命は大きく伸びました。

90歳、100歳まで生きることが当たり前になった時代。

そして、昭和と平成では時代背景もライフスタイルも大きく変わりました。

 

しかし「相続」の考え方は、昭和のころから変わらず

「親から子へ財産を引き継ぐこと」だけが重視されていないでしょうか。

平成の世のあるべき相続の姿はどういうものなのか。

先日そんなセミナーを聞いてきました。

いろいろと考えさせられることがあったので、ご紹介いたします。

昭和の時代と平成の時代はこんなに変わっている!

昭和の時代と平成の時代は大きく変わっています。

まず、日本人の寿命が大きく伸びました。

50年前の寿命と比較してみましょう。

男性の平均寿命
  • 1966年(昭和41年):68.35歳
  • 2016年(平成28年):80.98歳
女性の平均寿命
  • 1966年(昭和41年):73.61歳
  • 2016年(平成28年):87.14歳

 

つまり、昭和の相続と平成の相続では、年代のサイクルが全然違うのです。

【昭和の時代】
70代の親→40代の子 への相続
【平成の時代】
90代の親→60代の子 への相続

私もよく90代の親から60代の子への相続のお手伝いをさせていただきます。

私の親と同じ年代の方を「お子さん」と言うことに対し、違和感を感じることがしばしばです(^^;

 

次に、時代背景も大きく変わっています。

 

【昭和の時代】
地価が上昇、家賃が上昇、事業が拡大、子どもをいっぱい産む
【平成の時代】
地価が下落、家賃が下落、事業が縮小、少子化、人間に代わりAIが仕事をする

こんなに時代が変わっているのにもかかわらず、相続は昭和の時代と同じ「子どもへの承継」だけを考えていいのでしょうか?

 

平成の時代の相続はどう考えたらいい?

子より孫への贈与をお勧めします

90代の親から60代の子への相続。

しかし、90代の親が亡くなるころには60代の子もすでに退職しており、悠々自適なセカンドライフを歩んでいるのではないでしょうか?

 

お金がいるのは、子ではなく、むしろ30~40代の孫の世代です。

この世代は、子育てに忙しく、自宅を買い、お金を最も必要とします。

もし生前贈与を考えているのであれば、お子さんではなく、お孫さんにされてはいかがでしょう。

きっと60代のお子さんも喜びますよ。

 

自分の余生を豊かにすることを考えましょう

もしお子さんに生前贈与をされるのであれば、遅くとも70代のうちに、お子さんがまだお金を必要としている時にしましょう。

そして、その後はご自身の余生を豊かにすることを考えましょう。

 

現代は、退職した後20~30年生きる人が大半です。

昔でしたら親の面倒は子がみるのは当たり前でした。

しかし現代は、子が自分のお金と時間を使って親の面倒をみることを好まない時代です。

親も子に面倒をみてもらうことを好まない方が多いでしょう。

自分の人生は、自分で責任をもつ時代になりました。

子に相続させるためではなく、

自分の面倒は自分で見るために財産を持っておき、子に迷惑をかけないようにする。

そんなライフデザインが必要な時代なのかもしれません。

 

相続対策に賃貸アパートを建てても、引き継いだ子どもが困るかも

平成27年に相続税の基礎控除が下がり、相続税のかかる人及び相続税の金額が増えました。

それと同時に、賃貸アパートを建てて相続対策をする方が増えました。

うちの周りでもどんどん畑がつぶれ、家が建っています。

確かに賃貸アパートを建てることは相続税評価額を下げるため、相続税が劇的に減ります。

 

昔は地価が上昇し、賃貸料が上昇し、人が増える時代でした。

だからアパートなどの不動産を相続することが喜ばれていました。

 

しかし、今は少子化の時代

よほど立地が良くなければ、

  • 時間の経過とともに空室率があがります。
  • 入居率が年々低くなるが、10年に一回は大規模修繕もしなければなりません。
  • 耐用年数が終われば減価償却費を経費にできないため、所得税があがります。
用語の説明

● 耐用年数建物(住宅用で鉄筋コンクリート造であれば47年)や電気設備(15年)、水道設備(15年)などの固定資産が使える期間として法律で定められた年数。

● 減価償却費:固定資産は一度に買った年の経費とすることはできず、耐用年数の期間で少しずつ経費にする。

例えば、電気設備(耐用年数15年)を150万円で買った場合の1年分の減価償却費は150万円÷15年=10万円であり、これを経費として収入から引くことができる。

賃貸アパート関係の設備は耐用年数15年であるものが多く、16年目以降は減価償却費が減るため所得税が増える

 

このようなリスクの高い賃貸アパートを相続対策のために建てて、子どもに相続させるのは、子どもにとって管理が大変ではないでしょうか?

賃貸アパートを建てるのであれば、年月が経過してもきちんとお金が回るかをじっくり吟味し、後を継ぐ子どもと十分に話し合うことが必要です。

 

おひとりさまの相続が増えます

今後増えるのは、「おひとりさまの相続」です。

生涯未婚率(50歳時点で1度も結婚したことのない人の割合)はどんどんあがっています。

男性の生涯未婚率
  • 1980年(昭和55年):2.6%
  • 2015年(平成27年):23.6%
女性の生涯未婚率
  • 1980年(昭和55年):4.5%
  • 2015年(平成27年):14.1%

 

また、子がいない夫婦の片方が先に亡くなり、おひとりさまになる方も増えるでしょう。

 

おひとりさまの相続の場合の相続人は、次の2つが考えられます。

  • 相続人がいない
  • 相続人が兄弟姉妹、甥や姪

誰が相続人になるかはこちらの記事をご覧ください↓

こういう方は特に、生前に自分の財産の行く先をきちんと決めることをお勧めします。

最近は自分の財産を寄付して社会に役立ててほしい、という方もたくさんいらっしゃいます。

もし自分の財産を寄付したいのであれば、遺言書を作成するなどの準備が必要です。

相続財産の寄付については今度ご紹介いたします。

 

まとめ

昭和と平成では、寿命、家族の考え方、経済状況・・・など、多くのものが変わりました。

相続も「子どもへの承継」だけではなく、時代に合わせて、

  • 自分の余生を豊かに暮らすにはどうしたらいいか
  • 周りが喜ぶ財産の使い方
  • 残される人が困らないためにはどう残すのか

を考えてみてはいかがでしょうか?

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