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個人事業主からの法人成りのメリット

 
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本間会津子
福島県会津生まれ、東京都練馬区育ちの税理士 本間会津子です。 同じことを何度聞いていただいても大丈夫、笑顔でお答えします。          ★お願い★ 当ブログはわかりやすくお伝えすることを目指しております。実際は細かい要件等がございます。最終判断は専門家にご相談ください。
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法人を設立して、もともと個人で営んでいた事業をその法人で引き継ぐことを「法人成り」といいます。

個人事業が軌道に乗り、ある程度利益が出てくると「法人成りをすべきでしょうか?」というご相談を受けることがあります。

今回は法人成りのメリットをご紹介いたします。

※ 便宜上、個人事業の経営者を「事業主」、法人成りした後の法人の経営者を「社長」と呼んでいきます。

法人成りのデメリットは?についてはこちらのページへ。

法人成りのメリット

① 社長自身に対しお給料を支給することができる

・個人事業

個人事業の場合、事業主自身に対してお給料を支給する、という概念がありません。

・法人成り

社長自身に対しお給料(役員報酬)を支給することができ、法人税の計算上、そのお給料は法人の経費とすることができます。

そのお給料につき所得税を計算する場合、給与所得控除額として一定金額を差し引くため、所得税が安くなります。

 

② 家族にお給料を支給することができる

・個人事業

青色申告者である場合、生活費のお財布が一緒である配偶者や子供などに対しお給料を出すためには、事前に「青色事業専従者給与に関する届出書」という書類を税務署に提出しなければなりません(白色申告者であっても一定の事業専従者給与は認められます)。

この届出書には「支給する人の名前」「支給金額」「支給時期」「職務内容」などを記載し、お給料の金額を変更する場合にはその都度税務署に届け出る必要があるため手間がかかります。

また、事業主の所得税の計算上、事業専従者としてお給料をもらっている家族については、お給料の金額にかかわらず配偶者(特別)控除、扶養控除を受けることができません

 

・法人成り

法人の場合、家族に対しお給料を支給することにつき特に税務署に届出書を提出する必要はありません

また、社長の所得税の計算上、その法人からお給料をもらっている家族については、給与収入が年間103万円以下であれば配偶者控除、扶養控除の適用を受けることができます。

配偶者の給与収入が年間103万円超141万円未満(平成30年以降201万円以下)であれば配偶者特別控除の適用を受けることができます。

※ 平成30年以降の配偶者控除、配偶者特別控除については社長の合計所得金額が1,000万円超である場合適用がありません。

 

③ 社長自身に対し退職金を支給できる

・個人事業

お給料と同様、事業主に対し退職金を支給する、という概念がありません。

・法人成り

社長が退職する場合、法人から社長に対し退職金を支給することができます

退職金は法人税の計算上経費にすることができます。

ただし、不当に高額なものでないこと、社長が実質的に経営者の座から降りているかどうかなどにつき税務署と争いになるケースが多いため、慎重な検討が必要になります。

 

④ 利益が一定の金額以上となった場合、法人税のほうが税率が低くなります

・個人事業

所得税は、所得が高ければ高いほど税率が高くなる「累進課税制度」がとられております。

所得税+住民税の税率は最低で15%、最高では55%になります。その他、要件を満たせば事業税も課せられます。

・法人成り

中小企業の場合、法人税+事業税+住民税の税率は多くても30%台前半です。

したがって、利益が少ないときは個人事業の方が有利になりますが、一定以上の利益が出るようになれば法人成りをしたほうが有利になります

どのタイミングで法人成りをすべきかは、シミュレーションを行う必要があります。

 

⑤ 自宅を社宅として経費にすることができます

・個人事業

自宅を事業所としているとしている場合、経費とすることができるのは事業として使用している部分に限られます

・法人成り

法人の場合、自宅を会社で購入する、賃貸の場合は賃貸借契約を個人から法人に変更することにより社長の自宅を社宅とすることができます。

法人は社宅の維持管理費用や賃借料を支払うとともに、社長から社宅代として例えば50%もらいます。

この場合、差し引き50%が法人の経費になります。

自宅兼事務所の取り扱いは?についてはこちらのページへ。

 

⑥ 欠損金の繰越期間が長くなります

・個人事業

不動産所得、事業所得、山林所得から出た赤字で、その赤字が出た年において他の所得と相殺しても相殺しきれなかった赤字(欠損金)は、その翌年以降3年間にわたり繰り越すことができます。

・法人成り

法人の赤字は、その赤字が出た事業年度の翌事業年度から9年間繰り越すことができます。

平成30年4月1日以降に開始した事業年度において生じた赤字は繰越期間が10年間になります

 

⑦ 経費にできる生命保険料の金額が大きくなります

・個人事業

どんなに生命保険料を支出しても、所得税から控除できる生命保険料控除額は年間最大12万円です。

・法人成り

法人で保険に加入した場合、最大12万円という制限はなく、保険の種類や契約形態により保険料の全額もしくは一定額を経費にすることができます。

 

⑧ 2事業年度消費税が免除されます

消費税は基準期間における課税売上高が1,000万円を超えると課税されます。

「基準期間」とは、個人事業者の場合は前々年、法人の場合は前々事業年度になります。

簡単に言えば、2年前の消費税の対象となる売り上げが1,000万円を超えるかどうかで消費税の納税義務があるかどうかを判定することになります。

個人事業者の時に消費税の納税義務があったとしても、法人成りをすることで一度リセットされます。

新しく設立された法人の1期目、2期目は基準期間がないため、消費税が2事業年度免除されることとなります。

ただし、法人の資本金が期首時点において1,000万円以上ある場合、1期目・2期目ともに消費税の納税義務がありますので、資本金を1,000万円未満に抑えることが必要になります。

また、前年の前半6ヶ月間の課税売上高及び給与総額が1,000万円超である場合も免除期間が異なりますので注意が必要です。

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